民主主義の三本柱
1. 結果責任を負う者が意思決定する
民主主義の正統性の根拠はここにある。結果を引き受ける者が決定するから、その決定は正統だ。多数決はこの原則を実現するための手続きの一つに過ぎない。
結果責任の量は均一ではない。平均余命が長い者ほど、政策の結果を多く引き受ける。現行の一人一票制はこの非対称性を無視しており、原則に反している。
2. プロフェッショナリズムへの委任と分業
国民の役割は政策を設計することではなく、委任先のプロフェッショナルを評価することだ。選挙は委任先への評価の場であって、政策の人気投票ではない。
国民がプロをないがしろにし、専門的判断を「民意」で上書きしようとするのがポピュリズムだ。これは民主主義の行使ではなく、民主主義の破壊である。
→ 民主主義 ≠ 多数決 → 代議制民主主義の構造
3. 適応性
民主主義の価値は適応性にある。結果責任を負う者が意思決定することで、環境変化に対するフィードバックが機能し、システムがカオスの淵を維持できる。独裁はフィードバックを遮断し、適応力を失う。
選挙はフィードバック機構であり、政権交代は適応のプロセスだ。
→ 社会温度論